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痛みについて 詳しい説明 [腰痛]

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一般の方はそこまで深く理解しなくても大丈夫だと思いますが、理学療法やリハビリをするうえで理学療法士は「出しても良い痛み」と「出したくない痛み」を区別して治療しています。患者さんからの立場では「我慢してほしい痛み」と「我慢しなくても良い痛み」と言い換えることが出来ます。ストレッチや筋力トレーニングをするうえで考えることは侵害受容器を刺激する様な痛み(組織が壊れる様なストレス)は出してはいけないと思います。それはなぜか、これから述べたいと思います。

痛みは様々な要因で現れます。筋肉痛を始め、神経を触るような痛み、しばしば走るような痛みと表現したりしますが、痛む部位によって表現の仕方が異なってきます。

痛みの分類としては
1侵害受容性疼痛(急性疼痛)
2侵害受容性疼痛(慢性疼痛)
3神経因性疼痛(慢性疼痛)

に分けられます。

1の侵害受容性疼痛(急性疼痛)はさらに機械的刺激によるものと、化学的刺激によるものに分けられます。簡単に言うとぶつかったり、急激に引き伸ばされたりなど、物理的な刺激によるものと(これは機械的刺激)、蚊に刺されたときに張れる刺激(これは化学的刺激)のことです。
さらに詳しく言うと、機械的刺激は侵害受容器(痛みとして脳へ情報を送る受け口)がある場所(関節や靭帯、神経など)にストレスが加わると、はじめて脳で痛みとして認識します。この痛みは、痛みに対する反応(逃げる動作やストレスを和らげる動作)が遅れると大事故になりかねないため、神経の伝達速度が速い神経を伝って脳へ信号を送ります。
化学的刺激による痛みは組織が損傷したところを治そうとする時(炎症反応)や発痛物質による痛みなので鈍痛として感じられます。機械的刺激はズキズキする様な痛み、化学的刺激は重だるい様な鈍痛として認識されます。これらの関係は簡単に説明するとげんこつで殴られた時に発する痛みは機械的刺激、殴られた後にジンジンするような鈍痛を化学的刺激と言えます。

2の侵害受容性疼痛(慢性疼痛)は機械的刺激が持続、または反復的に加えらたり、炎症反応が持続すると引き起こされます。これらにより侵害受容器の閾値が低下する、つまり痛みに対して過敏になることがあります。これは後から述べますが、痛いから動かさないようにする人がいますが、動かさないと循環が悪くなり、さらに痛みを感じやすくなって治すのに時間がかかったりします。
※骨折など動かすと組織の修復が出来ない状態は別物です。

3の神経因性疼痛(慢性疼痛)は神経の損傷(修復が不可能な場合のことで、機械的刺激は神経が伸ばされたりする痛み)や炎症の持続により痛みを感じる神経システムに異常をきたした状態です。これらは痛みを感じる経路に持続的に信号が送られるため、神経に可塑性の変化(つまり神経が新しい痛みの経路を作り治らない状態)が生じるため、治すのが困難になります。簡単にいえば脳が痛みを覚えてしまった状態です。


長くなりましたので一旦ここで終了したいと思います。




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タグ:痛み 腰痛 疼痛
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ひそかに剣道で全日本を目指そうとしている理学療法士

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